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対談 × SHINYA

by みそのまさのり

ーミュージシャンの他、俳優、ラジオのパーソナリティとしての顔を持つSHINYA。俳優としてはシリアスからコミカルまで器用に振る舞う彼だが、ミュージシャンとして見せる彼の姿は、一言で表せば"無骨"。2020年に配信した1st.シングル『悲しみの果てに』は、センチメンタルな昭和の香りがする1970年代風フォーク・ロックだ。彼の"表現"の根底にある想い、そして今後の野望までじっくりと語ってもらった。

取材・文/みそのまさのり 撮影/ayaka

パンフレットにオーディションの用紙が入ってたんです。

みそのまあ、気楽にいきましょうか(笑)。

SHINYAありがとうございます(笑)。

みその そもそも、SHINYAくんってボーカリストだよね? いつのまにか俳優になってた気がするんだけど。俳優のお仕事をするようになったのはいつ頃から?

SHINYA:ここ、2年くらいですかね。以前にも、舞台には何度か出させてもらったことあって、それを今の事務所のマネージャーが見てくれていて、声をかけてもらったんです。

みその:スカウトだ。

SHINYA:ですね。で、話を聞かせてもらったら「音楽も演技もやっていいよ」って言ってくれたんで、それならやってみようかな、と。

みその :そもそも、ミュージシャンのSHINYAくんが舞台に立つことになった、最初のきっかけはなんだったの?

SHINYAもともと僕自身が舞台が好きで、よく見に行ってたんですよ。だいたい舞台ってパンフレットが置いてあるじゃないですか。たまたま手に取ったパンフレットにオーディションの用紙が入ってたんです。

みその:うんうん。

SHINYA普段だったら全然気にも留めないじゃないですか。でも、その時はなぜかそれを見て「あ、これ受けてみよう」って思って。それですぐ、そのままオーディション受けにいったんですよ。

みそのすごい行動力! そこでいきなり「よし、オーディションを受けよう!」って発想にならないよ。

SHINYA :僕自身、今考えると、かなり思い切ったなと思います(笑)。

演技も音楽もあんまり境界線がないんですよ。

みその :演技をするようになって、音楽の方にも変化はあった? 例えば、表現の幅とか。

SHINYA:共通する部分は、たくさんある気がしますね。歌でも演技でも、"表現する"っていう意味ではすごく似てるっていうか。どう感情を乗せて歌えば一番相手に"伝わる"かっていうことも、すごく考えるきっかけになりましたね。

みその:なるほどね。ミュージシャンも、素の自分を見せてるっていうよりは、作り上げたアーティストを演じてる、みたいな感じはあるかもね。"表現する"っていう点では繋がっている部分は色々あるんだね。

SHINYA :ただ、「お前は俳優やりたいのか、音楽やりたいのかどっちなんだ」ってやっぱり言われますよね。でも、僕の中では演技も音楽もあんまり境界線がないんですよ。全てが僕なんで。"SHINYA"っていうブランドを色々な形で表現しているだけなんです。

何か一つが印象に残ればいいと思うんですよ。

みその :昔は音楽のジャンル、もっと違ってたよね?

SHINYA:そうですね(笑)。元々、YMOが大好きで、エレクトロニカとかやりたかったんです。でも、エレクトロニカはめちゃくちゃかっこいいんですけど、イマイチ僕らしくないな、って思い始めて。それから松浦さん*にも相談して「もっと素朴な方がいいんじゃない?」ってアドバイスされたんです。で、今のフォーク・ロックに近い形になりましたね。

みその:「全然キャラ違うじゃん!」って思ったもん(笑)。シングル配信が決まった、って連絡もらった時にびっくりしたよ。あれ、ミュージシャンとして、一発目の配信でしょ?

SHINYA :そうですね。

みその :だよね。だから「え、この方向性で行くの⁉︎」って思っちゃって(笑)。でもSHINYAくんの中ではこのスタイルでやるっていう確固たるものがあったんだ。

SHINYA :ありましたね。いろんな音楽がある中で"自分がどう目立ったらいいか"っていうことを考えて「よりシンプルな方がいいんじゃないか」って結論になって。三和音でシンプルな感じとか、言ってみれば、少し"ダサかっこいい感じ"を目指すようになりました。

みその:"印象に残る"って、やっぱ個性の強さは大事だと思う。「僕の音楽はこういうものです」って一言で表せるようなものがあれば、それは強みだもんね。

SHINYA :何か一つが印象に残ればいいと思うんですよ。例えば、"歌詞の一部分がよかった"とか。"サウンドのこの部分がよかった"とか。印象に残るためにはどうしたらいいか、毎日すごく考えていますね。

* 松浦 恵 (圭)…日本の音楽プロデューサー、ミュージシャン、作曲家、編曲家。別名にフランシスコ松浦がある。M&M MUSIC SOCIETY主催。

伝えたいメッセージが全然ロックじゃないんですよね(笑)

みその :作曲や作詞、どっちが好き?

SHINYA :作曲の方が好きですね。作詞も好きなんですけど、作詞に関してはちょっとだけ悩みがあって。

みその :どんな悩み?

SHINYA :僕のやってる音楽がフォーク・ロック風じゃないですか。でも、ロックって言っても、僕が別に何かに対して反骨精神を持っているわけじゃないんですよ。歌いたいメッセージが全然ロックじゃないんですよね(笑)

みその :まあ、ロックが全て反体制って時代でもないよね。

SHINYA :"訴えないロック"ってのがあってもいいんじゃないかな、って思って。「こうあったらいいな」みたいな理想を思い描いて、歌にしたら、それもロックかな、と(笑)。

みその :全然いいじゃない。解釈はそれぞれあって正解だよ。今回の『悲しみの果てに』もメッセージが込もった曲に感じるんだけど、これはどんな想いで書いたの?

SHINYA :これは今のコロナの状況になってから感じていたことが、一気に言葉に出た感じですね。おしゃれな言葉を使うのが苦手なので、シンプルな言葉で書きました。

みその :回りくどい言い方をするよりはシンプルな言葉の方が響くんだと思うよ。曲もシンプルではあるけれど、サビのコーラスワークとかは結構、凝ってるよね。アレンジするなら、ゴスペル隊とか引き連れて歌ってもらいたい感じ。

SHINYA :コーラスとかも全部自分で録ったし、色々、挑戦したかった気持ちはあります。演技の練習はもちろんするけど、ボーカリストはボーカリストとしての努力はしなきゃって思うし。もっと音楽について勉強して、もっと練習しなきゃって思ってます。

みその :ありがとう。練習嫌いの僕は、その言葉を強く心に刻みますね(笑)。

演技と音楽、欲張ってどちらもやっていきたいですね。

みその :今後はどう活動していきたいの?

SHINYA :おかげさまでYouTubeのショートドラマも色々な人が見てくれていますし、これからも演技と音楽、欲張ってどちらもやっていきたいですね。いつかタイアップをもらって「主演も僕! 主題歌も僕!」って言うのが夢ですね。

みその :いいね〜。すごくいい。エネルギーに満ち溢れてる感じ。これからも活躍を期待しています! また新曲が出るのも楽しみにしてるよ。

SHINYA :僕も、みそのさんの新曲が出たら、また勉強させてもらいます!

みその :いや、恐れ多いから、聴いては欲しいけど、勉強はしないで(笑)。

●みそのまさのり/シンガー・ソングライター。2008年、アカペラユニット"4women2men"の メンバーとして音楽活動を開始。2010年4月よりソロ活動に転向。 ピアノ弾き語りライブを中心に活動。 2011年5月、オリジナル楽曲『例えば』が、アメリカTJSラジオ局 「Tokyo Musicum Station」のキャンペーンソングとして起用。Hard Pop Records所属。

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